こんにちは、供TOMOチーム、ライターの山崎和子です!
今回は全国4700社以上もある熊野神社の総本宮「熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)」をご紹介します。
いつ訪れても、優しくて清々しい空気が漂う、気持ちのいい神社です。
熊野本宮大社は、熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)、熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)の3つの神社とともに熊野三山と呼ばれています。
平安時代にはこの熊野三山を参拝する「熊野詣(くまのもうで)」が盛んになりました。熊野詣でまず最初に訪れるのが、こちらの熊野本宮大社です。
鳥居に書かれた「熊野大権現」は、熊野の神々のことをさしています。
主祭神(けつみみこのおおかみ)と神仏習合
熊野本宮大社の主祭神は、家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)でスサノオノミコトのことです。
実をいうと熊野三山には共通する12柱の神様が祀られ、その神々を「熊野十二所権現」とも呼びます。「権現」と呼ぶのは、仏教が日本に伝来してきたときに「神様は仏様の仮の姿であり、もとは同じである」という神仏習合の考え方が熊野にも根付いたからといえます。
ちなみに家都美御子大神の仏名は「阿弥陀如来」となります。熊野三山にはそれぞれ来世、過去、現世を救う仏様がおられ、男女や財産、罪のあるなしなど一切にかかわらず、誰もが参拝できる聖地として知られてきました。
旧社地の大斎原(おおゆのはら)は今もパワースポット!
熊野本宮大社に来たなら、必ず訪れたいのが大斎原(おおゆのはら)です。
その昔、ここにあったイチイ樫の巨木に、三柱の神様が降臨されました。もとは熊野川、音無川、岩田川が合流する中州になっていて、この場所に熊野本宮大社があったのです。社殿のほかに神楽殿や能舞台も備え、現在の約8倍の規模だったといわれています。
江戸時代までは橋がなく、身を清めながら渡りました。しかし1889年(明治22年)に大洪水が起こり、現在の場所へとうつります。
ひと際目立つ高さ34mの大鳥居をくぐれば、今もご神気に満ちあふれていて気持ちのいいエリアです。
熊野古道の中辺路(なかへち)を歩いてみよう!
熊野三山へ向かう参詣道を熊野古道と呼びます。聖地へと向かう修行の道でもあったため、あえて険しい道が選ばれています。
本宮に向かうたくさんのルートのなかでも、なだらかで歩きやすくて人気なのが「中辺路(なかへち)」です。熊野御幸にも使われた公式ルートで、面影を残す古道や風景に、思わずいにしえの人々に思いをはせてしまいます。
聖域は発心門王子(ほっしんもんおうじ)から始まります。熊野本宮大社鳥居の向かいにあるバス停「本宮大社前」から、終点の「発心門王子」まで向かいましょう。熊野本宮大社まで、約7km(標準所要時間3時間)の熊野古道を歩くことができます。
時間に限りのある場合は途中下車して、バス停「伏拝口(ふしおがみぐち)」から約4.1km(約1時間10分)や、バス停「平岩口(ひらいわぐち)」から約3km(約50分)でも歩くことができますよ。
本宮大社前バス停横にビジターセンターがあるので、出発前に詳しい地図など情報収集していくのもいいですね。
熊野古道とサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼者になりませんか?
熊野古道とスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は、姉妹道を提携しています。スタンプラリーなどの条件をクリアし両道の聖地巡礼を果たすと「二つの道の巡礼者」として登録認定されます。
2015年からスタートしたこの企画は、既に3000人以上の巡礼者が達成登録(2021年4月現在)されています。熊野古道をきっかけに、世界の聖地を巡るのも興味深いですね!
熊野本宮大社の基本情報
名称 | 熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ) |
所在地 |
〒647-1731 和歌山県田辺市本宮町本宮 |
主祭神 |
家都美御子大神(けつみみこのおおかみ、スサノオノミコト) |
御祭神 |
熊野十二所権現 |
公式ページ |
文・写真/供TOMOチーム 山崎和子
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かつては「蟻の熊野詣(ありのくまのもうで)」と例えられたほど、大勢の人々が列をなして熊野三山を参詣したと言われています。
熊野全体が浄土の地と考えられ、人々は浄土に生まれ変わることを願って熊野詣をしたのですね。
熊野信仰の庶民への広がりとともに、全国に4700とも言われる熊野神社ができましたが、そのひとつである兵庫県宝塚市の熊野神社で、供TOMOの「Isehikari rice」を授与品として採用いただいております。
こちらの熊野神社は、兵庫県宝塚市の「鹿塩(かしお)」という場所にあり、神鹿が奈良の春日大社に行き来してお供えの塩を運んでいたとの言い伝えがあります。神鹿の夫婦の素敵な愛の物語も残っており、アニメーションで紹介されています。
ぜひ、兵庫県宝塚市の熊野神社もお詣りしてみてくださいね。
神社の伝説にはいろいろなつながりがあり、古くからのネットワークが築かれているようで、面白いですね。
次回は、春日大社をご紹介しますのでお楽しみに!