【リハビリの神様】葛原八幡神社(くずはらはちまんじんじゃ)|神社めぐり

【リハビリの神様】葛原八幡神社(くずはらはちまんじんじゃ)|神社めぐり

北九州市小倉南区の足立山の麓に鎮座する、葛原八幡神社。 

和気清麻呂(わけのきよまろ)公の御事蹟に由来する足立伝説があり、リハビリの神様として親しまれています。 

今回は、和気清麻呂公のゆかりの地である「葛原八幡神社」をご紹介します。

 

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葛原八幡神社の由来

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葛原八幡神社の創立は、和気清麻呂公の御事蹟に由来するものです。



神護慶雲(じんごけいうん)年間(今から1,200余年前)、称徳(しょうとく)天皇の寵を受け、政界に進出した弓削道鏡(ゆげのどうきょう)は宇佐八幡神の神勅と偽り、皇位につこうとしました。

称徳天皇は神託を確認するため、和気清麻呂公を大分県の宇佐八幡宮へ派遣。

宇佐から都に帰った清麻呂公は「道鏡を天皇の位につけてはなりませんというお告げがありました」と報告しました。

道鏡は怒って、清麻呂公の足の筋を切り、大隈(鹿児島県)へ流罪にしたそうです。

途中、宇佐の海辺の村にたどり着いた清麻呂公。

突然、山中から現れた多くの猪が清麻呂公を守護し宇佐八幡宮まで導きました。

清麻呂公は、宇佐八幡神に祈ると「規矩群​​(きくぐん)の山麓の温泉に浴せば、必ず治る」という神のお告げがありました。

山麓の温泉で数日療養すると、足の傷が良くなり立てるようになったということです。

そのことから、温泉があった山を「足立山(あだちやま)」と呼ぶようになったと伝えられています。

その後、清麻呂公は山麓に庵を結んで住み、八幡神に感謝し神祠(しんし)をたてて、奉斎しました。



これが葛原八幡神社の始まりです。

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葛原八幡神社の御祭神とご利益

 

葛原八幡神社には、応神天皇、神功皇后、​​和気清麻呂公が御祭神として祀られています。 

主な御利益は、健脚祈願・リハビリ成就・病気平穏です。 

和気清麻呂公の足立伝説にちなんで、健脚や平癒の神様として慕われているそうです。

 

清麻呂公を守護したイノシシ。亥年の方は一段とパワーをいただける場所かもしれませんね。

 

葛原八幡神社の見どころ

リハビリ参道

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参道はゆっくりとした傾斜が約250m続き「リハビリ参道」と名付けられています。

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50mごとに標柱があり「昨日より少し歩けた」という目印にして欲しいという思いも込められているそうです。

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参道は日差しが強い日でも、木々に囲まれていて涼しく感じます。 

リハビリ参道と名付けられていることから、年配の方やお散歩している方もいらっしゃいます。 

なだらかな坂道は、足腰への負担も少なく歩くのに良いですね。 

 

側道には公園もあり、子供たちが遊んでいました。 

地域の方々に親しまれている場所ですね。

 

狛猪

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和気清麻呂公を守護したイノシシ。 

狛猪が、出迎えてくれます。

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その先の参道には、和気清麻呂物語の看板があります。

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かわいらしい雰囲気のデザインで、和みます。 

一枚一枚、見ながら歩くとあっという間に、境内につきます。

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社殿

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社殿は、棟札に天明6年(1786)幣殿拝殿新規健之と記されており、北九州市内では最古の木造社殿です。 

 

木々に囲まれた少し薄暗い参道を歩いてきたので、境内に入ると視野がパッと明るくなり、神聖な感じがします。 

社殿の左手には手水舎。右手には、和気清麻呂公の像と導きの猪像があります。

 

手水舎

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手水舎も、阿吽(あうん)のイノシシが守ってくれています。 

かわいいですね。

 

手水舎の石板には、和気清麻呂公が書いたとされる文字が刻まれています。 

看板は、以下の説明がありました。

 

我(われ)獨(ひとり)天地(てんち)に慙(はずと読みます。

人は恥を忘れると傲慢になる。

 

清麻呂公は、自分独りは恥を知る人間でいたいと天地新明に誓ったのです。

この自粛・自戒を心がける謙虚さこそ神として祀られた所以だと思われます。

 

和気清麻呂公の像と導きの猪像

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和気清麻呂の銅像を守るように2匹の霊猪像があります。

 

伝説にある、200頭あまりの猪たちは、おそらく清麻呂を支え、陰で助けた数々の人々たちを、山の主であった猪の姿として伝えたのではないかと記録されています。 

 

清麻呂公の像は、少し高台にあり神社を見渡しているかのようです。

 

薬草百図天井画

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和気清麻呂公は薬学にも長けており、子孫は代々宮延医官を勤めたと伝えられています。 

清麻呂公は医薬の知識をもって里人とも交流があったと推測され、葛原八幡神社は治癒・リハビリテーションの発祥の地といわれています。 

 

御鎮座1200年奉祝として、社殿には138枚の薬草百図天井画が​​幣殿に取り付けられました。 

社殿の天井は拝見できませんでしたが、薬草の絵は社殿前の看板でみることができます。 

薬草の絵は十数名の画家さんによる、共同制作の作品です。 

薬草の写真ではなく、画家さんが手がけた絵であるというところに趣を感じますね。

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 薬草百図天井画。絵の下には、画家と薬草の名前、薬効が書いてあります。

 

葛原八幡神社は住宅街の一角にあるのですが、神社の周囲は木々に囲まれていて、いやしの神社です。 

お散歩やウォーキングで歩かれている方も多く、健脚のご利益がありそうですね。 

 

今回、葛原八幡神社の歴史や由来に想いを巡らせながら参拝したのですが、日常から離れて心身をリフレッシュできる時間でした。 

皆様もぜひ、足を運んでみてください。

 

無料駐車場がありますが、神社の裏手にありますので、少し細い道を車で通ります。お気をつけください。

 

葛原八幡神社の基本情報

 

名称 葛原八幡神社(くずはらはちまんじんじゃ)
御祭神

応神天皇(オウジンテンノウ) 

神功皇后(ジングウコウゴウ) 

和気清麻呂(ワケノキヨマロ)

所在地

〒800-0251 福岡県北九州市小倉南区葛原4丁目3-1

連絡先

電話:093-471-8931

アクセス

バス  西鉄バス「葛原小学校前駅」下車 徒歩2分     

電車  JR日豊本線「安部山公園駅」下車 徒歩14分

無料駐車場あり

公式サイト

https://www.kiyomaro.or.jp/

  

文・写真/供TOMOチーム ライター 小塚千楽

看護師として10年勤め、現在はフリーランスのwebライターとして活動中の小塚千楽と申します。看護師時代に、認知行動療法やヨガ・マインドフルネスに携わりました。自身でも興味を持ち、日常生活に取り入れています。自然や温泉が大好きで、心が疲れると癒しを求め神社へ足を運びパワーをいただいています。皆様に、神社の魅力やマインドフルネスのことをお伝えできたらと思います。

 


 

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