こんにちは、供TOMOチームの山崎和子です!
今回は毎年初詣に訪れる、熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)をご紹介します。
那智の滝やサッカーの聖地として八咫烏(やたがらす)が有名な那智大社は、古い歴史のある神社です。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として、世界遺産に登録されました。
「熊野那智大社」は、「熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)」、「熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)」とあわせて熊野三山と呼ばれています。
熊野那智大社の歴史
起源は紀元前662年、のちの神武天皇がご東征の折に那智の滝に大己貴命(おおなむちのみこと)を見い出し、滝自体をご神体としてお祀りされました。317年の仁徳天皇の時代にあらためて社殿を設けたのが熊野那智大社の始まりです。
とくに平安時代から鎌倉にかけて天皇家や、武将、庶民へと熊野信仰が爆発的に広がっていきました。人々が列を作って熊野古道を歩く姿は「蟻の熊野詣(ありのくまのもうで)」とも言われたほどです。
疫病と天変地異が続出した時代だったので、死後の世界にも通じている熊野を参詣すれば、一度死んで再びよみがえることができると信じられてきたからでしょう。
熊野那智大社の御祭神と御利益は?
那智大社の主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)で、国生みをしたイザナミノミコトの別名といわれています。「夫須美」は「むすぶ」を意味し、様々なご縁を結んでくれる神様です。
ほかにも全部で13柱の神々がおられ、神武天皇を大和の地に道案内した八咫烏を祀る御縣彦社(みあがたひこしゃ)もあります。
三本足の八咫烏は、勝利へと導いた神様として日本サッカー協会のシンボルマークともなっています。なでしこジャパンは八咫烏が描かれたお守り「勝守」を身につけ、2012年のロンドンオリンピックで銀メダルを勝ち取りました。
導きの神様、交通安全の神様として崇敬されています。
熊野那智大社で大楠の胎内くぐり
拝殿の隣には平重盛(たいらのしげもり)のお手植えと伝わる、樹齢約850年の大きな楠があります。幹が空洞になっていて、願い事を書いた護摩木(300円)を持って通り抜ける「胎内くぐり」ができますよ。
中はふんわりとした温かみを感じて、大きな楠に優しくハグされているような気分になりました。
那智山は神仏習合の聖地
那智の滝や那智大社のある那智山は、神道だけでなく密教や修験者たちも目指す場所となりました。御本殿のすぐ真横には、西国三十三所の一番札所である青岸渡寺があります。神と仏が一体である神仏習合の聖地であったことが良く分かるほど、接近した造りになっています。
本堂は1590年に豊臣秀吉が再建したもので、桃山時代の特色を残し国の重要文化財です。
飛瀧神社と那智の滝
別宮となる飛瀧神社では、日本三名爆の「那智の滝」そのものがご神体としてお祀りされています。落差133mは日本一のスケール!
お滝拝所舞台(参入料:大人300円)では、那智の滝をすぐ近くで見ることができて迫力に圧倒されます。
心身共に洗われるお滝拝所舞台からの風景は必見です。
熊野那智大社の基本情報
名称 | 那智大社(なちたいしゃ)と那智の滝(なちのたき) |
正式名称 | 熊野那智大社(くまのなちたいしゃ) |
所在地 |
〒649-5301 和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山1 |
主祭神 |
熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ、イザナミノミコト) |
御祭神 |
熊野十二所権現 |
公式ページ |
文・写真/供TOMOチーム 山崎和子
★山崎より:大阪、沖縄、北海道、和歌山と住むうちに、日本の大自然の素晴らしさを改めて体感しています。と同時に自然を崇拝し、その土地の神と共に暮らしてきた先人たちの叡智を、みなさんと共有したいと思うようになりました。神様の存在がより身近になり、日々の生活の中にも感じてもらえたらと願っています。
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★熊野三山のうち、熊野本宮大社の記事もありますので、よかったらお読みください。
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