神社で参拝した後、巫女さんのいる授与所に行っておみくじをひかれる方も多いと思います。おみくじは漢字で「御神籤」と書き、この結果は神様のお心の表れだと考えられています。
今回はおみくじのルーツや吉凶判断の考え方についてご紹介します。
おみくじのルーツ
おみくじのルーツは、中国の「天竺霊籤(てんじくれいくじ)」と言われるものが日本に伝わり、平安時代の天台宗僧侶である元三大師(がんさんだいし)による「観音みくじ」が広まったのが始まりとされています。
もともとは仏教のものが、神社でも採用され全国に広まったんですね。
▲「観音みくじ」には漢詩が書かれています。
江戸時代はこの「観音みくじ」が主流でしたが、明治時代の神仏分離令によって神社では「観音みくじ」が使われなくなり、和歌が書かれたものなど、新しいおみくじが生まれていきました。
最近ではカプセルトイのような形で縁起物と一緒にカプセルに入ったおみくじも増えましたね。また感染対策の一環として、スマートフォンでORコードを読み取り、端末上でタップして引いた番号を授与所で伝え、おみくじをもらうという形も登場したようです。
おみくじも時代に合わせて、どんどん進化していますね。
おみくじの吉凶と注意点
おみくじをひくと、まずは吉凶判断の部分を見ますよね。
大吉が最も良い結果と言われており、次に吉、中吉、小吉、半吉、末吉、末小吉、凶、大凶と続きます。(諸説あり)
大吉が出ると小躍りして喜びたくなりますが、古来、易の世界では「大吉」は最も忌むべき卦とされてきました。今が最高に良い状態であるということは、これから運気が下がっていくことを意味するから、というわけです。
逆に凶や大凶が出ると、これから運気が上がっていくということであり、歓迎すべきだと言われます。「再筮(さいぜい)すれば穢(けが)れる」と言われ、おみくじを何度も引くのは良くないこととされていますので、「大吉が出るまで何度もひいてやる!」とむきになるのはやめましょう。
おみくじをひいた後は・・・
おうちに持ち帰っても大丈夫ですし、特に決まりはありません。しかし凶や大凶が出たときは、神社の境内に結んで帰る方が多いですね。
これには、おみくじを木の枝に結ぶことによって木の生命力にあやかり、願いを叶えるという意味合いがあります。しかし最近は木が傷むのを防ぐため、「おみくじ結び処」を設置する神社が多くなっています。
写真は、静岡・熱海市の伊豆山神社のもの。ハート形が可愛いですね。
▲伊豆山神社のおみくじ結び処(2020年2月撮影)
伊豆山神社は去る2021年7月3日に起きた土石流災害により、現在(7/29)はまだ参拝できない状態が続いています。熱海のまちの一日も早い復旧を願っています。▲伊豆山神社拝殿(2020年2月撮影)
おみくじをひいた後は、吉凶判断だけに一喜一憂することなく、そこに書かれている内容を「神様からのメッセージ」だと思ってしっかりと読み取り、その後の指針としたいですね。
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