日牟禮八幡宮と、近江八幡市の地名との関係
近江八幡市は滋賀県の湖東に位置する市です。近江八幡市は近江商人発祥の地として、また安土城があった所としても有名です。
近江八幡市には水郷と共に、近世の風情を残す街並みや、この地で暮らしたアメリカの建築家であるウイリアム・ウォーリー氏の設計による数多くの近代建築が残されており、滋賀県内でも有数の観光の街となっています。
この近江八幡市は1954年に八幡町と3村が合併して市制を敷いたのですが、この際にも日牟禮八幡宮が鎮座する立地である事から、八幡町の名を継承してこの名が付けられました。(当時は現在の北九州市となっている八幡市(やはたし)があったため、混同を避けるため近江の名を冠しました。)
市の名前にするほど、日牟禮八幡宮は地域の人々の尊崇を現代に至るまで集めて来たのです。
日牟禮八幡宮の由来と御祭神について
西暦131年、成務(せいむ)天皇が武内宿禰(たけしうちのすくね)に命じて、この地に地主神である大嶋大神を祀らせました。
その後、応神(おうじん)天皇が近江に行幸された際、この地で日輪(太陽)の形を二つ見るという啓示を受け、「日群之社八幡宮」と名付けられた祠を建立されたとの記録があり、この2つが今日の日牟禮八幡宮の起源とされています。
さらに991年には、一条天皇の勅願により、八幡山に社を造営して宇佐八幡宮を正式に勧請し、1005年には山麓に遥拝所が建てられました。この遥拝所が現在の日牟禮八幡宮の姿として伝えられたのです。
主祭神は応神天皇の御神霊である譽田別尊(ほむだわけのみこと)、応神天皇の御母君である息長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)、神功皇后の御神霊である比賣神(ひめがみ)の三柱です。
この御祭神を祀る日牟禮八幡宮は、近江の国の守護神として、長く人々の尊崇を集めて来たのです。
日牟禮八幡宮の建造物と見どころ
日牟禮八幡宮の前に立つと、立派な木造入母屋造の楼門が目を引きます。
この楼門は、近江の守護職であった佐々木六角が1359年に造営したもので、左甚五郎作の彫刻が施されており、ここが見どころの一つと言えます。
この楼門の奥には、立派な拝殿・本殿があります。
また色あせてはいるものの、老松の絵が目を引く能舞台があります。
この能舞台は、明治32年に建てられた比較的新しいものです。
こうした主要な建造物に、国宝や重要文化財はありませんが、エノキやムクの木が生い茂る約4万4000平方メートルの広大な神域に、立派な建造物が建ち、神聖な雰囲気を感じる事が出来る神社と言えます。
日牟禮八幡宮周辺の観光スポット
日牟禮八幡宮の最寄りのバス停の近くには、洋風モダン建築の白雲館があります。
この白雲館は、明治10年に近江商人が子弟の教育のために、寄付により設立した八幡東学校の校舎として建築されたもので、有形文化財に登録されています。
現在は観光案内・無料休憩所となっているので、まず立ち寄って、日牟禮八幡宮や八幡掘り周辺の観光スポットを確認されると良いでしょう。
また日牟礼八幡宮のすぐ南には、八幡掘りがあり、舟から八幡掘り沿いの街並みを楽しむことも出来ます。
日牟礼八幡宮境内・八幡掘り沿い・新町通り・永原町通りは、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、風情ある街並みを楽しめる観光スポットとなっています。
滋賀県と言えば、琵琶湖しか思い浮かばないと言う人も少なくないかもしれません。しかし、近江八幡の様な風情ある観光スポットが存在します。
関東の方なら、京都を訪れられた際に、帰路にでも立ち寄られることをお勧めします。
日牟禮八幡宮の基本情報
名称 |
日牟禮八幡宮(ひむれはちまんぐう) |
主祭神 |
譽田別尊(ほむだわけのみこと) 息長足姫尊(おきながたらしひめのみこと) 比賣神(ひめがみ) |
所在地 |
〒523-0828 滋賀県近江八幡市宮内町257 |
連絡先 |
電話:0748-32-3151 FAX:0748-32-8665 |
アクセス |
JR西日本 琵琶湖線(東海道本線)「近江八幡」駅、 |
公式サイト | https://himure.jp/ |
神社への奉納品をお探しの方は、供TOMO(トモ)のショッピングサイトへ。供TOMOの商品は、寺社で授与品や返礼品として採用されています。
伊勢神宮ゆかりの御神酒や「Isehikari rice」、イセヒカリを焙煎した有機玄米コーヒー「カフェ玄神」など、神饌(神様へのお供え)をイメージした、自然と健康に配慮した食品を販売しております。